〜導入要約〜
・目が覚めると鉄格子の中ですっぽんぽん、後ろ手に手錠で拘束
・鉄でできた檻は黒い布ですっぽり
・巌徒局長に呼び出されて局長室に入ったところで記憶を失った、と自覚するみったん
・その時スピーカーから、ボイスチェンジャーを通した声が響く!
 〜導入終わり〜

“オホン。あーあーあー。只今マイクのテスト中。本日は晴天なり。
 御剣ちゃんお目覚めかな?よく眠ってたね!”

………!!

声質は分からなくても、その呼ばれ方に聞きおぼえがあった。
そう、自分を呼び出した張本人…巌徒海慈その人だ。

「局長…!?」

“僕の正体がだれかなんて、どうだっていいの。今日は君が主役なんだから。”

「主役…?何のことだ」

“今日はね、ちょっとしたパーティーを催すんだよね。君はそのスペシャルゲスト。”

「パーティー?ゲスト?悪ふざけはやめていただきたい!」

声を張り上げる。一瞬、静寂が流れる。
次の瞬間、低い笑い声が漏れる。

“御剣ちゃんのそういうトンがったところ、今日のお客さんに受けると思うよ。楽しみだねぇ。”

“じゃあ、お客さんも待ちくたびれてるだろうから、さっそく始めようか!”

その時、檻の外からパチパチと複数の拍手が聞こえてきた。

!?

人がいる。この檻の外に。それも、一人や二人ではない。
少なく見積もっても20人はいるのではないだろうか。

戸惑うわたしをよそに、ファンファーレのような陽気な音楽が鳴り出した。
“それでは皆様、大変お待たせしました!
 美青年を愛でる会、記念すべき第7回目を開催します!”
機械的な声が高らかに宣言すると拍手が一層大きくなる。

何が起こるのだ!?
私は強い不安を感じた。立ち上がり、きょろきょろと見回したその時。


音楽が鳴りやむのと同時に、黒い視界がパッと真ん中から避けた。
まぶしさに思わず目をしばたかせる。
どうやら檻を覆っていた黒い幕が、取り払われたようだ。

その時私の視界に飛び込んできたのは、想像すらしたことのない異様な空間だった。

鉄の檻の正面には客席のようなシートが並んでおり、
複数の男たちがゆったりと腰掛けてこちらを眺めていた。
やはり20人は下らないだろうか。
男たちの視線は、檻の中の私自身へ向けられている。
にたにたと下卑た笑みを浮かべるもの、
絵画を品定めするような真剣な表情のもの、それぞれだった。

しっかりとスーツを身につけている男もいれば、ラフな服装の者もいる。
彼らは手に手にグラスを持ち、時折唇を濡らしている。



しかし、そのように目の前の様子を把握したのはしばらく経ってからのことだった。
その光景が目に入って来た瞬間は、事態の把握が追い付かずただ呆然と立ち尽くしていた。

幕が開いた瞬間、男たちはそれぞれに声を漏らした。
「ほう」「これが、あの名高い若手天才検事さんか」「噂にたがわぬ美貌ですなあ」
時折品のない笑い声が小さく漏れる。

複数の好奇の視線にさらされた私は突然恥辱に襲われ、とっさにしゃがみ込んだ。
しかし身を隠す場所のない狭い空間のこと、手も後ろ手に捕らえられているため、
どのような体勢をとっても男たちの視線からは逃れられるはずもなかった。

“どうしたのかな?御剣ちゃん。お客さんたちずっと待ってたんだから。
 失礼しちゃダメだよ”

私は震える声を絞り出した。

「い…一体、これはどういうことなのだ!」

男たちから低い笑いが漏れる。

“聞いたと思うけど、これ「美青年を愛でる会」ね。若くて美しい青年を
 愛してやまない方たち。皆さん紳士だから、御剣ちゃんも安心してね”

「安心など…!!」

怒りと屈辱で、次の句が継げないでいると男たちから声が漏れる。

「ふむ…羞恥の姿も良いものですな」
「ああ…白い肌が紅に染まって、なんとも淫靡です」

私はかあっと顔が熱くなる。
複数の男たちが、私を色欲の視線で犯していることを改めて知る。

「あの体は…男を知っているものですな」
「おお、お分かりになりますか。私も感じましたよ」
「ああ…しかも、一度や二度ではないですな」

また低い笑い声が漏れる。

「やめろ…見るな…見ないでくれ…やめてくれ…っ!」

絞り出すようにつぶやく。
しかし、男たちは構わず品評を続ける。

「たまりませんなあ。あの白い張りのある尻を、真っ赤になるほど撫でさすりたい」
「いいですな。わたしはあの髪を乱暴に掴んで、口の中に肉棒を突き刺してやりたいですよ」
「菊門にズボズボと突っ込んでやったら、どんないい声で鳴くんでしょうなあ」

酒をちびちびとやりながら、好色の目は無遠慮に私を犯す。

やめろ…やめてくれ…

もはや言葉にならず、ただ力なく首を振った。
屈辱と羞恥の中から、違う感情が生まれつつあるのを認めたくなかった。


「おや…検事さんの様子が変ですね」
「本当だ…どうかされましたかな」

男たちがざわつく。

“御剣ちゃん、いつまでもしゃがんでいないで立ったらどう?”

催促の声に私が無反応でいると声の主は少し間を置いて、語気を強めた。

“いつまで座っている。――立て。”

その場がシンと静まり返る。
その声には有無を言わさない力がこもっていた。
わたしはゆっくりと、立ち上がる。

その時、男たちが感嘆の声を漏らした。


「勃っているじゃないか」
「本当ですな…素晴らしい」
「これまでにここまで反応のいい青年はいませんでしたな」
「視姦だけでこれほどの反応を示すとは…これは稀有な逸材かもしれませんぞ」


男たちの好色の視線にさらされ、現実にはされていない行為に思いを馳せた私は、
意思とは無関係に体の一部分を反応させていた。
羞恥のあまり消え入りたいような衝動と同時に、どうしようもない興奮が私を支配する。
目の前にいる男たちから人形のように弄ばれ犯される私自身を想像し、体の芯が燃える。

「これはこれは、とんでもない淫乱検事さんですな」
「ああ…あの勃起したペニスを虐めてみたいものです」
「桜色に染まる肌がいやらしいですね…」
「あの表情、どうですか。ゾクゾクしますね」
「あの整った顔に思い切りぶっ掛けてみたいですよ」

もっと卑猥な言葉で私を犯して欲しい。
認めたくはないそんな欲望が、私の理性を破壊していた。
乳首が、性器が、刺激を求めて固くなる。
見るだけではいやだ、早く私を求めてくれないか!
その手で、舌で、肉棒で、私をめちゃくちゃにしてくれ!
思考とは裏腹に体がそう欲していた。

いつの間にか私は、男たちと私を阻む鉄の柵に体を押し付けていた。
柵の合間から反り返る性器が顔を出し、物欲しそうにひくついている。
男たちから声が上がる。

「自分から差し出していますよ!」
「ここまで淫乱な男は初めてだ」
「もうたまりませんな、わたしのモノもパンパンですよ」
「こらこら、見世物には手を触れてはいけないルールですよ…
 そういう私も、もう限界ですがね」

男たちはそわそわとした様子で言葉を交わしているが、
誰一人席を立つ者はいない。
歯がゆい思いで敏感になった乳首を鉄の柵にこすりつけた。

「んっ……」


男たちが生唾を飲む音がやけに大きく聞こえた。

「は…っ…ん」

目の前の男たちに犯される想像をしながら、熱を帯びた目線を向ける。
もう、言葉を発するものはいなかった。
私の吐息と喘ぎ声だけが静まり返った空間に響く。
柵にこすりつける刺激だけでは満足できず、思わず男たちにせがむ。

「誰でも…いい…来て…ください…」

男たちはきょろきょろと目を見合わせた。
腰を浮かせて立ち上がろうとするものもいる。
しかし規則なのだろうか、席から動くものはいない。

「早く…誰か私に…触れて…くれ…」

もどかしさでおかしくなりそうなその時、スピーカーが鳴った。

“お客様がた、今日の見世物はずいぶんと淫乱なようです。
 本来は見世物に手を触れるのは禁止行為ですが…今日だけ特別としましょう。
 どうぞ、柵越しで良ければ虐めてやって下さい”

声の主が楽しそうに言うと、男たちはガタガタと席を立って柵に群がった。
透明の液で濡れる性器を弄ぶもの、勃起した乳首を指でこね繰り回すもの、
伸ばした腕を尻に回し、掴んだり撫でさすったりするもの…
わらわらと複数の手が伸びてきて私の体をまさぐった。

「はぁっ!あっ、ああ…!」

タガが外れるように私はすぐに達した。
ビュルビュルと精液が漏れ出ると、男たちの手が争うようにすくい取る。

「もうイってしまったのか…感度がいいようだねえ」
「じゃあ、後ろの穴のほうももう我慢がきかないんじゃないかい」
「後ろを向いて、こちらへ突き出しなさい」

男たちに促されるまま、わたしは四つん這いになって柵へ尻を押し付ける。

「ほう、いやらしい菊門だ」
「これで一体何本のペニスをくわえこんできたのかな」

男たちの指がほぐれてもいない穴を無理やりに拡張してくる。
痛みより快楽が勝るのはすぐだった。
達したはずの性器がまた硬さを増すと同時に、穴は肉棒を欲するようにひくつく。

「もう、受け入れが整ったようだな」
「これはかなり慣れているね…尻の軽い男だ」
「じゃあ、誰から行きますかな」

男たちは我が我がと争っている。結局は一番年上らしき男が、その権利を勝ち取ったようだ。

「じゃあ淫乱検事さん、お望みのコレをぶち込んでやろう」

柵越しから差し込まれた肉棒が私を貫く。

「っ…!あっ、はぅ…」


いつの間にか私以外の男たちも服を脱いでいた。
複数の裸体から発せられる熱気が部屋を暑くする。ハァハァと荒い息がそこかしこで聞こえる。
中には私の体に手が届かず、自らの手で慰める者もいるようだ。

私の中をかき回す男性が激しく腰を打つ。
その横から違う男たちが、私の性器や乳首をまさぐる。
異様な熱気の中で、私の快楽はすぐに再び高みに達した。

「んぁ、ああっ…!」

再び男たちの手にぶちまける。息が乱れ、はあはあと肩で呼吸する私。

「本当にイきやすいね」
「でも、何度でもイけそうですよ」

私に腰を打ちつけている初老の男性も、しばらくして達した。
萎えた肉棒を抜き取ると、白い液体がとろとろと溢れだした。

「次は、どなたかな?」

男たちの宴は続いた。
幾度となく高みに達した私は最後は気を失うように倒れた。


目が覚めた時は、自室のベッドだった。
夢だったのだろうか?そう思ったのもつかの間だった。
体には無数の手の跡があり、確かめるように自身の穴をまさぐると大量の精液が溢れてきたからだ。
あの卑猥な宴のことを思い、私の性器は再び硬さを増していた。



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